其の六


再びチビと一緒に暮らすようになって数日。
チビはますます元気だ。


一回に食う飯の量が、今までの倍の10粒ほどに増えた。
しかしまだ人間は心配らしく、チビの写真を撮ろうとしない。
写真を撮る時の光がチビを驚かすのではないかと懸念しているようだ。
なので今回も我輩の写真である。




雨続きで運動不足の我輩達の為に人間が作ってくれた運動場で暴れる我輩である。


久しぶりに晴れたある日、見慣れない人間が来た。
その人間は、いつもの人間よりも我輩達に興味があるらしく
いろんな事をして遊んでくれた。と、言うよりいじりまわした。


まぁ、我輩はそれなりに楽しんだが、チビには少々過激だったようだ。
またチビの元気が無くなったので、また別の棲み家に分けられた。
また寒い夜を過ごす事になった。


その二日後、また見知らぬ人間が数人来た。
今度は子供で、いつもの人間がいない時に来たので我輩も驚いた。
我輩はあまり触られなかったが、『わぁー』などとうるさかった。


短時間の事だったように思うが、元気の無いチビはどのくらい触られたのだろうか、気になった。
いつもの人間の『こら、勝手に人の部屋に入っちゃダメでしょ!』という言葉で子供達がいなくなった。


その夜、人間は何度もチビの様子を見に来た。
何かあったようだが、我輩の棲み家からは見えないので我輩にはわからない。


何度も何度もチビの様子を見に来た。


時には長い時間をかけてじっと見ていた。


何度目に来た時だろう。


人間は涙を流していた。




翌朝も、起きたとたんにチビの様子を見ていた。


そして大事そうにチビを持ち上げると、また涙を流し、
何度も何度も『ごめんね』と言いながらチビの頭をなでていた。




その朝、人間は我輩の棲み家にだけ飯をくれた。








其の七

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